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硫酸とは?

国鉄時代の資料では、硫酸を以下のように解説しています。

等級適用方

鉄道で運送される貨物は数十万種類にも上るが、これらの貨物に対し一定の基準によって運賃を割り当てる必要から、 貨物等級表においては現在これを約1,300品目に集約し、まず普通品と危険品に二大別し、 普通品を更に特殊品及び10種の産業部門に大分類し、この部門内に各数品類ずつを設けて品目を配列している。

危険品

この部門には、生産部門に関係なく、鉄道運送に当たって爆発のおそれのあるもの、摩擦、衝撃、吸湿等 周囲の状況若しくは引火性、酸化性が強い等自己の性質に基づいて発火のおそれのあるもの、 容器が破損したような場合中身が漏出して鉄道車両、レール、機械、器具又は他の物質等を腐食侵害するもの 又はガスを発生し、そのガスが有毒であるものを分類した。

(87)酸類

この品類には酸味があり、酸性反応を呈する液体で、おもに金属と化合して水素を発生し、 塩類を作る無機酸中の強酸並びに鉛蓄電池を分類した。

【硫酸(H2SO4)】(8741)

硫酸は、無色透明、無臭、油のような液体で、強酸性反応を呈し、無水硫酸を含むものは発煙し、 強硫酸に水を加えるときは発熱して爆発、飛散する。 種々の化合物から酸素と水素とを水の割合で奪取し、多くの有機物はこのために炭化される。 (燃焼とは異なる。) 腐食性が強く、皮膚に触れるとこれをびらんし、又酸化腐食剤に作用して発火させるおそれがある。

硫酸は濃度又はその精製度によって品質の異なるものがあり、用途は非常に広範囲で、各用途に応じて適度のものが使用される。 硫酸の最も多く用いられるのは硫酸アンモニア、硫酸カリウム、硫リン安、過リン酸石灰等の肥料製造用である。 次に人絹鉱業の凝固浴に用いられるものも相当量に達する。 火薬工業においては硝酸との混酸を造ってニトログリセリン、硝化綿等の硝化に使用される。 このほか、セルロイド、酢酸、修酸、ボウ酸、硫酸銅、石油の精製、金属の表面浄化等に用いられる。 又硫酸は吸水性があるためにガスの乾燥、有機物の炭化、スルホン酸の生成等に利用される。

硫酸の製造法

硫酸の原料は硫化鉄鉱が一番多く、次は硫黄鉱である。 磁硫鉄鉱、せん亜鉛鉱も使用され、また銅製錬所の廃ガスも使用されている。

硫酸の製造法は次のように分けられる。

1 硝酸式

イ 鉛室式

鉱石を炉でばい焼して亜硫酸ガスを発生させ、これに硝酸ガスを混合してグロバー塔に送る。 この塔は、その上部からゲールサック塔硫酸(含硝硫酸ともいう)と鉛室硫酸とが注がれており、 硫酸と酸化窒素が生成されている。 この硫酸はグロバー塔硫酸とよばれ、塔の基部に集まる。 原料ガスは酸化窒素と混じって鉛室にはいる。 鉛室には上方から霧状の冷水が注水されており、酸化窒素の媒介によって、亜硫酸ガスが酸素と反応し、 水に溶解して硫酸となる。 この硫酸が鉛室硫酸である。 残りの混合ガスはゲールサック塔硫酸(含硝硫酸)となり、塔の下部にたまる。 これがグロバー塔に送られる。 なお残りの窒素化合物は廃ガスとして空中に放散される。

ロ 塔式

鉛室の代わりに塔を用いる方式で、グロバー塔とゲールサック塔をおのおの数個組み合わせたものである。

硝酸式は、ガスの精製が粗雑であるから、製品純度が低く、また濃度も低く、普通70%前後である。

2 接触式

鉱石をばい焼したガスは、亜硫酸ガスの他に、鉱塵、硫黄、砒素、ケイ酸塔が含まれていて、 触媒の妨げとなるから、除塵、集塵、冷却、洗浄、乾燥等の作業によって精製され、接触室に送られる。 接触室ではバナジウム触媒の層を通して、亜硫酸ガスを無水硫酸に酸化する。 無水硫酸は常温ではガス体であり、このガスを濃硫酸の循環する吸収塔に送ると、 濃硫酸はガスを吸収して濃度を高め、最後に塔の下部にたまって製品になる。

接触式は、製品純度が高く、また濃度も高く、普通98%程度であるが、 30%程度の無水硫酸を含む発煙硫酸を作ることもできる。 したがって製品の品位は硝酸式よりも優れているが、設備費及び操業費がはるかに高いので鉛室法を駆逐するまでには至っていない。

【貨物等級表解説 昭和30年2月1日発行 日本国有鉄道営業局】より



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